寄稿

【寄稿】阿寒湖さんやっぱパネぇすわ!文章講座的な何か。

投稿日:2017年4月7日 更新日:

阿寒湖さんから「ブログやろうぜ」と誘われた時、文筆家を自称していた私は”それほど難しいことではない(何なら楽勝)”と高を括っていた。しかし、それはのっけから大きすぎる間違いだった。

阿寒湖さんが私の文章に対して、手放しに「いいんじゃね」と言うことはまずなかった。当初はツートップというスウィーティな立場を貰っていたのだが、その実力差から本社(阿寒湖イズむ)で文章を書くことが難しくなり、私は自主的に絶海の地方支社へ左遷していくこととなった。

敢えてこういう言い方をすると、阿寒湖さんの文章への審美眼は辛いなんてもんじゃない、真っ赤な鷹の爪も思わず真っ青になっちまう。無知蒙昧な民に荒ぶる神の如く、阿寒湖さんは日々私の文章力のなさにカミナリを落とし、海を割り、洪水を起こした。私は磔刑に処されたような気持ちになって「天なるお乳よ私をお見放されたのですか!」と搾乳したりするのだった。

さて、私は地方支社に落ち延びるにあたっての異動届(経緯を書いた記事)をしたためることにした。前置きが長くなってしまったが、これはハバネリアンたる阿寒湖さんが、ヘラへリアン(阿寒湖さんがク×つまんねーと言いそうな表現…)の文章に閻魔添削をブチかます瞬間の貴重なドキュメンタリーである。

 

①推敲とは客観的に文章を俯瞰して行うものッ!

before
大昔に、猛烈な寒気に襲われ歯がガタガタと震えた。自分の意思とは無関係に倒れ込んだ時、高校の先生が足で蹴りながら「舐めてんじゃねえぞ」と言っていた。私は何度も、「もっと頑張ります、やります、やらせてください」と言っていて、けれどそのあと学校に行けなくなり、部屋から出られなくなった。

(中略)

しかしこれは、端から見れば私は「できると嘘をついて逃げ出した」という行為に他ならない。「周りの人が当然のようにできていることが、私にはできない」という、ありふれた問題。よくある話で袋小路になっている人間はいつも、端から見れば滑稽なものである。こんなものもできないのか、こんなことすらできないのか。できないのなら、ここにいる資格がないから消えてください。もちろん、こんなこともできないならどこにいっても何もできない。――言葉は厳しいが、まともな人間がそこまで言えることなのだから、冷静に考えれば出来ないはずがない。だから私が直面している問題はそれくらい小さい。これはその些細な問題に耐えられないでいる弱い人間のジレンマだ。

阿寒湖さんはソファで美女(ピーナ)と寛ぎながら、スパイシージンジャー片手に私の書いた記事に視線を落としていた。と、何を思ったか冷蔵庫へと向かった阿寒湖さんは、手にしたショウガのチューブを突如私の鼻の穴に押し込んでギュギュッと握り潰した!ギョギョギョ!(ft.さかなクン)

私「い、息できないでぶびゅ!?どぶじだっでびうんでじゅがぶごぶぶぶふっ?!」

阿「たった今私が読んだあなたの文章は、このくらい不快でげす」

余談だが、私はショウガが好きだ。しかし、よもや昼下がりのオフィスで無理矢理鼻のアナ×にショウガをぶっ込まれるとは思ってもみなかった(オフィスと言ったらラブじゃないの!)私のショウガ愛が速やかに憎悪へ取って代わる瞬間だった。

……そうだったのか!

呼吸ができないわけではないが、空気を吸おうとするとショウガの刺激的臭が邪魔をする。とりあえずぶしつけにいきなりスパイシーな対象を他人に押し付けられれば”苦しい”のだ。”不快”なのだ。”コイツ何考えてんだ”なのだ。あるあるネタや、シンパシーを感じる話題は、本来の目的に適切な量であるからスパイスとしての効果を発揮するのだ。

私はぶっこまれたショウガをフンガッフンッ!と鼻からチューブへと戻し、涙にむせながら「このショウガを無駄にしないよう、末代までの宝にしましゅ」と阿寒湖さんへの服従を誓った。

そんな我がマスター、阿寒湖さんが推敲した文章が以下である。

<after>
猛烈な寒気に襲われ、自分の意思とは関係なく倒れた私を――当時高校生だった私を――足蹴にしながら、教師は「舐めてんじゃねぇぞ」と声を張り上げていた。
「もっと頑張ります、やります、やらせてください」と私は何度も何度も謝ったものの、そのあと学校に行けなくなり、部屋からも出られなくなった。

――お前はこんなことすらできないのか。できないのなら、ここにいる資格はないから消えてくれ。

言葉こそ厳しいが、まともな人間がそこまで言えることなのだから、普通に考えればできないことであるはずがない。私が直面している問題というものはそれくらい小さい。私がこれから書くことは、そんな小さな問題すら克服できないでいる弱い人間のささやかな決意とでも言うべきものだ。

614文字(中略されていない場合)を、318文字にライザップした阿寒湖版。格段に読みやすくなっているのがお分かり頂けるだろう。

 

②言葉を正確に使うッ!

私が生姜湯を飲んでいた時のことだった。

「あの文章はどうなった? 見せてみなさい」との仰せに、私はプリントアウトしておいた文章を阿寒湖さんに手渡した。

私にとっての15年は、そのくらいには回復しているということで、そのくらいには一般的な人よりも遅れていることを意味している。本来なら15年前に瓦解しなければいけない問題を、今日にまで先延ばしたのは私だ。

これを見た阿寒湖さんは、涼しい顔をして――実はこの時すでにハバネリアンと化していた――私に問うた。

阿「瓦解の意味ってなんスか?」

私には自信があった。瓦解とは”漠然と何かが崩れること”だと。しかし、この冷たい空気感は明らかに私が間違っていることを意味していた。

【瓦解】がかい《名・ス自》屋根の瓦(かわら)の一部が落ちればその余勢で残りも崩れ落ちるように、物事の一部の崩れから全体の組織がこわれてしまうこと。

私が、私の用いた瓦解という言葉で言いたかったのは、芋づる式な解決のことだった。私の裡に込み上げる、盲腸手術の儀式(剃毛)ような圧倒的な羞恥心。私の文章への自信はバッキバキに崩れ去った。

阿寒湖さんのたった一言「瓦解ってなんスか?」に瓦解する私。こちらは実に正しく瓦解したのだ。

既に生まれ落ちたばかりの姿の刑に処された私を見るでもなく、阿寒湖さんは「よく知らない言葉をカッコつけて使うとこういうことになります。使いこなせない言葉は無理して使わないことです、メス豚さん」とトドメを刺すのに余念もなかった。

結局、別館設立のための経緯を書いた記事さえも、”阿寒湖さんに推敲してもらう”という低落となってしまった。伊達にPVを稼ぐブロガーをデストロイしている訳ではないのである。
ちなみに、阿寒湖さんの全面的推敲を受けたafter全文は、りとる阿寒湖イズむで閲覧できる。阿寒湖さんのハバネロな仕事っぷりを是非その目で確かめてほしい。

そう言えば、りとる阿寒湖イズむのデザインにもいつの間にかテコ入れがされ、ポップな姫仕様になっていた。というような具合に、阿寒湖さんはあれでいて私などよりずっと女子力も高いのである。おお末恐ろしや我がメ×ア。

 

文責:舎弟のパンケ(沼)

 

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